2007年9月29日 放送分
「福祉グッズ開発のヒント提供します」

高齢者や障害を持った人がより良く暮らすノーマライゼーションが次第に定着しお年寄りの方をバックアップしながら社業発展につなげようという企業も増えている。しかし、ちょっとした配慮が足りないために売れないということも結構あるようだ。

去年発足した岡山県内の産学官民の連携組織「ハートフルビジネスおかやま」では、優れた福祉用具の開発に向けたヒントを提供し成果をあげている。

そのヒント提供の場となるのが、作業療法士や看護師、福祉施設関係者らが委員となって開かれるワークショップだ。メーカー側は、福祉グッズの試作品を持ち込み、委員に率直な意見を聞く。福祉用具の場合は、開発する方は、実際に障害を持っていないケースがほとんとで、使う側の細かなニーズがわからない、よって実際に現場が欲しがっているものができないというジレンマがあった。その溝をハートフルおかやまの活動が埋めているのだ。こうしたワークショップを通じて優れた福祉グッズも相次いで誕生している。

その1つが学生服メーカー「倉敷スクールタイガー」が開発した車椅子利用者向けズボン。「プリムラカラー」という商品名で、車椅子に座っていても疲れないような様々な工夫が施されている。ワークショップでは、意外な指摘もあった。この商品は、利用者一人一人の体型や障害の程度に応じて作るイージーオーダー形式となる。つまり、本人にウエストやヒップなどを採寸してもらい、注文書に数値を記入して送付してもらう必要性が生じるのだが、委員からは「体の不自由な人がどうやって自分のヒップやウエストを測るんだ?」との指摘が。メーカー側にとっては盲点だった。

  もう1つは、 岡山市 の昇降機メーカー「アローテック」が開発した車椅子対応型ホームエスカレーターだ。メーカー側は当初家庭用の狭い階段に車椅子が乗るエスカレーターの設置は無理だと考えていた。ところが、ワークショップではその実現を求める声が。意外なところに解決のヒントがあり、このほど車椅子の乗る画期的な家庭用エスカレーターが誕生した。

 ハートフルビジネスおかやまでは、今後もワークショップや施設見学会、試作品のモニタリングなどの事業を展開し、福祉グッズのヒット作を生み出し、岡山に福祉産業を根付かせたい考えだ。

ハートフルビジネスおかやま

倉敷スクールタイガー

アローテック