2008年1月12日 放送分
開発進む“岡山発”災害対策グッズ

およそ6500人もの犠牲者を出した阪神・淡路大震災から17日で13年となりますが、あの教訓を忘れまいと岡山県内の企業や大学で多様な災害対策グッズが誕生し、また開発が進んでいます。岡山発災害対策グッズの今を取材しました。

1995年1月17日未明に発生した阪神・淡路大震災。およそ6500人の犠牲者のうち8割以上は家屋の倒壊などによる圧死でした。この事実に着目した災害救助ロボットの開発が岡山大学で進んでいます。

岡山大学の鈴森康一教授は、6年前から専門のアクチュエーターつまり動力装置を生かして災害現場で救助活動を支援する2種類のロボットの開発を進めています。

それが上部にハサミが取り付けられ鉄筋などを切断できる「カッターロボット」と、重さ3・5トンまで持ち上げることが出来る「ジャッキアップロボット」です。動力源は油圧式や水圧式のモーターで、全長はそれぞれ数十センチ。大型の重機が入れない災害現場にも簡単に持ち込めるのが最大の特長です。

この1年の研究でさらに改良が進みました。ロボットにカメラ2台が取り付けられ、離れた場所から画面を確かめながらより的確な操作ができるようになったのです。

鈴森教授「技術的にはある程度できている。あとはどういう風に消防に配置して普段は誰がメンテナンスして―そういうことを今レスキュー隊員と協同で訓練しながら進めているところです。」

一方 岡山市 の遊具製造エール。この会社が去年1月販売を開始したのが、災害時の避難所として使える空気式の大型テント「ニューエアーテント」です。

このテントの最大の特長は設営が非常に簡単な点です。従来の災害用テントのような特別な訓練は必要無く、大人3人の力と専用の送風機2台があれば30分ほどで設営できます。

立ち上がったテントは、けがの手当てや物資の供給などをする避難場所として使えるほか、中を仕切ってお湯をはれば仮説のお風呂としても使えます。

さらに、災害時以外は、下にマットやトランポリン、シーソーといった空気式遊具を入れると、イベント用ドームに早変わり。実際これまでは遊具としてイベント会社などに12体が売れました。

貝原社長「今まで災害用テントといいますと災害時にしか使わないというイメージがありますが、高価なものなのでそういうときだけでなく普段から使ってもらっていざというときに皆さんが使いやすい

覚えている感じでやっていただければ無駄なくいい商品だと思います。」

価格は、本体だけで438万円。イベント用兼災害用テントとして自治体へ売り込みたい考えです。

普段は遊具という災害対策グッズはここにもあります。 備前市 内の公園にあるのは一見どこにでもあるベンチ。普段は腰掛けて使いますが・・・・実は災害時に役立つある機能がついているんです。

ベンチの下にあるのはレンガとステンレス製のパイプでできたかまど2基。ここで火を燃やせば簡単な調理ができます。

開発したのは、 岡山市 の遊具・体育器具製造の大久保体器。

一台25万円で自治体を中心に年間50台の販売を目指しています。

大久保体器 安田部長「いざというときに誰でも使っていただけるような機能を持っているということを皆さんにわかっていただくために皆さんでたまにバーベキューなど楽しんでいただきたい」

岡山香川に大きな被害をもたらすとされる東南海・南海地震が発生する確率は今後30年以内に70パーセントと予測される今、こうした対策グッズの開発に期待がかかるとともに、十分に活用する体制づくりも求められそうです。