香川県    学 校


旧粟島海員学校本館
◆旧粟島海運学校本館
(三豊市詫間町粟島、大正9年建築)
 詫間町から船で15分、粟島港に入ると旧粟島海員学校本館が出迎えてくれる。現在の校舎は、大正9(1920)年に建築されたものだが、学校は地方商船学校としては最古の明治30(1897)年に設立された村立粟島海員補修学校が始まり。古くは北前船が出入りした粟島は海運業で栄えた島。近代化の波は和船に代わる蒸気船をもたらし、船員の養成が迫られた。島の将来を海運業に託した島民は、資金や土地を提供、海員学校を誕生させた。その後、三豊郡立航海学校、香川県立航海学校、国立商船学校、国立海員学校へと発展、昭和62(1987)年の廃校までの90年間に多くの海の男が巣立った。本館は国の登録有形文化財となり、資料館として開放されている。
 本館は木造2階建て、正面1階玄関、2階屋根にそれぞれ破風が取り付けられているのが特徴的。外壁は、下見板張りペンキ塗り。屋根は、日本瓦葺きで屋根飾りを置く。本館以外に今は、一部校舎、柔道場、朝礼台が残り、往時をしのばせる。







本館に展示されているカッター訓練の写真

旧坂出商業学校本館
◆旧坂出商業学校本館
(坂出市寿町、大正8年建築)
 現在の校舎は、県立坂出商業学校本館として建設。市内で現存する学校建築としては、最も古い。学校移転に伴い、現在は郷土資料館となっている。
 木造2階建て、正面中央屋根に飾り破風を配し、その下に玄関車寄せを持つ典型的な擬洋風建築の特徴を備える。屋根は、日本瓦葺きで正面に2カ所ドーマー形換気口と塔屋を持ち、外壁は下見板張り、窓枠は1、2階を連続して縦の線を強調したデザインとなっている。内部は改修されているものの、大正中期の学校施設の特徴をよく残す建築として貴重。

旧香川県尋常中学校丸亀分校本館
◆旧香川県尋常中学校丸亀分校本館
(丸亀市六番町、明治26年建築) 
 現在、丸亀高校記念館であるこの校舎は、県尋常中学校丸亀分校本館として建設。変遷をへて戦後の学制改革により香川県丸亀高等学校と改称された。
 木造2階建て、外壁は下見板張りで屋根は日本瓦葺きの入母屋造り。1階正面にバルコニー付き玄関ポーチが突き出し、そこに左右に2本ずつ細い円柱を配する。1、2階のそれぞれ窓上部にローマ建築風の飾りが付くほか、屋根の妻側に円形の換気口がうがたれているのが印象的。内部壁は、白漆喰塗り、床は板張り。内外とも保存状態は良好で、明治中期の学校建築としては規模が大きく、堂々として端正なたたずまいをみせる。登録有形文化財。