番組審議会

第183回放送番組審議会議事録

開催日時 2003年11月21日(金)17:00~18:15

議事の概要

☆ 2003年10月25日(土)18:30~18:57 放送
☆『熱烈歓迎!家族的食堂』

上記について審議、また事務局より視聴率および視聴者対応の報告を行った。

主な意見

◆ 番組を見ているとつい食べたくなっちゃいますね。30分という長さも、また土曜の食事の支度をしているであろう時間帯の放送も良かったです。この回では4つのお好み焼きを紹介されていましたが、バリエーションが豊富でそれぞれの特徴をよく捉えてあり非常に良かったです。価格や場所もよく整理して教えてくれており、落ち着いて見ることが出来ました。また、湯浅シェフのコーナーでは「家庭で出来るお好み焼き」ということでしたが、やはりシェフですね。確かにどこの家庭でも作れそうですが、オシャレなお好み焼きでした。全体的に「家族の」というコンセプトが表れていて非常に良かったのですが、しいて言えば、司会のお二人がフランクに食事を紹介しているのに、ニュースを語るかのようなセットだったのが不似合いだったように思います。

◆ 紹介されたお店がかなり多岐にわたっていましたので、ひとつぐらいはベーシックなものを紹介して欲しかったような気がします。せめて湯浅シェフのコーナーで普通のお好み焼きを作って欲しかったのに、何故ゴーヤ入りなのでしょうか。どのご家庭でも出来るというコンセプトだったと思うのですが、果たしてゴーヤが一般的な食材でしょうか。また、30分という放送時間にしてはCMの量が多かったようにも思います。しかし、構成は良かったしカメラアングルも非常に良く食べ物がとても美味しそうに見えました。また、司会のお二方も馴染んできたようですし、この番組のテーマに相応しく好感を覚えました。お二人がこの番組の看板になってきたようですね。しかし、中島アナに一つ言わせて頂きたいのですが、大人の振る舞いでかわいらしさを表現して下さい。幼稚さの中にかわいらしさを求めるのではなく、大人の女性のかわいらしさを表現してほしいものです。

◆ 前回の審議も今回の審議同様食べ物がテーマとなっており、この類の番組は特に言うべき事はありません。常々“ジャーナリズムとは何ぞや”と考えており、意外性のあるもの、また教育的なものがそれにあたると思っていました。しかし、身近なところで普段着のままものを見るのもジャーナリズムの一つだと思えるようになってきました。そういった意味ではこの番組は成功していると言えるのではないでしょうか。ただ、公共のメディアを30分も使うのですから、一つでいいから何か番組としての主張を入れて欲しかったですし、番組のタイトルから中華料理の番組の印象を受けるのですが、内容とタイトルが全く一致していないような気もしました。

◆ 湯浅シェフは非常に面白くて良かったです。中島アナも明るくて良かったのですが、ややふざけた感もあったように思います。しかし、一つの特徴として捉えると気になるほどのものではありませんでした。ただ、顔に大粒の涙のシールを貼った場面は、分りやすく伝えようというコンセプトは分らなくはないのですが、番組の品位を落としているように思えました。内容的には、変り種のお好み焼きに興味を覚えました。結局、お好み焼きの中身は何でも良いということですよね。また、「教えてシェフ」のコーナーも分りやすくて非常に良かったです。ただ、30分という短い時間にあれもこれも押し込んでいて気ぜわしい感じもしました。若い人にはあれで良いのかもしれませんが、年配の方々にはどうでしょう。もう少し放送時間を長くして丁寧に作ってみてはいかがでしょうか。いずれにしても、制作者側も楽しんで作っているのが伝わってくるような番組で非常に良かったです。

◆ 番組自体がワンパターン化してきましたね。決して悪い意味ではなく、情報番組というものはパターンが定着してるからこそ見やすいものだと思います。また、「こうら焼き」の意味を丁寧に説明してくれて大変分り易かったです。最近雑学の番組が人気を得ているようですので、ついでにどんな漢字を書くのかも雑学として教えて欲しかったです。内容に関して言いますと、合間合間にあった寸劇が必要なかったように思います。インタビューでさらっと流しても良いのではないでしょうか。また、お店を紹介しているのですからその近隣の地図を示して欲しかったです。それと寸劇のオチの部分に「ジャン」とオチの音が入っていましたが田舎くさいので止めて欲しかったです。最後にシェフのコーナーですが、何故ゴーヤなのか理解できませんでしたが、お好み焼きの生地を小麦粉やダシから作っているところはプロの面子が良く表れていて良かったと思います。

◆ 私自身がお好み焼きを食べる世代ではないので、正直申しまして番組の内容についていけませんでした。ただ、面白そうな題材だとは思いましたが。

◆ 総合的に見ると成功した番組だと言っていいような気がします。食事時に「食」をテーマにしているのが成功の一因だと思いますし、素朴な題材を取り上げているところが庶民的で好感が持てました。御飯の残りをお好み焼きに入れるシーンがありましたが、あれは非常に良いですね。私にとっては全く新しい発想でした。また、シェフのコーナーで使われたゴーヤも今までは苦手でしたが、お好み焼きの中に入れてしまえば食べられるような気がしてくるほど美味しそうでした。大変為になる番組でした。

◆ この手の番組は得意ではありません。お店の紹介も限りなくローカルですし何とコメントして良いのか分りません。ただ、シェフが話し上手だったのでお好み焼きの作り方が分りました。最近の若い人は料理が作れないと聞いていますので、街角の若者にいきなり料理を作らせる、というコーナーを設けてみても面白いのではないでしょうか。
以上