今年、開館20周年を迎えた坂出市の東山魁夷せとうち美術館で7月16日、記念のセレモニーが行われました。
記念セレモニーには、香川県の池田豊人知事ら地元の関係者らおよそ30人が出席し、テープカットなどを行い、節目を祝いました。
日本画の巨匠・東山魁夷は人物を描かず、透明感ある色合いで描き出した静謐な風景画で知られています。
美術館では20周年を記念した企画展を17日から開催。魁夷の画業をたどる23点を展観します。
鷲羽山から魁夷の祖父の出身地・坂出市の櫃石島を描いた「朝の内海」は、山を画題に選ぶことが多かったという魁夷が瀬戸内海を描いた希少な作品。自身のルーツを尊重、日常の穏やかな風景が描かれています。
魁夷が90歳で最後の日本美術展覧会に出品した「月光」は、以前訪れたという山形県・蔵王のスキー場の風景を描写。月明かりに照らされ、深い静寂に包まれた雪景色が目を引く作品です。
作品展は17日から8月31日まで開かれます。