浄水場から有害な有機フッ素化合物のPFASが検出された問題で、岡山県吉備中央町は1月28日、昨年住民を対象に実施した血液検査の結果を発表しました。山本雅則町長は「PFASの血中濃度は高く、今後調査の必要がある」との認識を示しました。
血液検査は、浄水場の水を継続的に飲んだ住民709人を対象に、昨年11月から12月にかけて実施されました。
それによると、浄水場から検出されたPFOS、PFOAなど7種類のPFASを合計した血中濃度の数値は、1ミリリットル当たり平均値で151.5ナノグラム、最も高い人は743.1ナノグラム、最も低い人は1.4ナノグラムでした。
平均値と最高値は、アメリカの学術機関が示した指針値20ナノグラムを大幅に超えていました。
検査結果は27日、住民に郵送するとともに、高濃度のPFASが検出された人には直接保健師が出向き、対応に当たっています。
2月16日には検査結果について住民説明会を開く予定です。
町の委託を受け、調査をした岡山大学大学院の頼藤貴志教授は、今後は居住地、年齢、性別などでPFAS濃度がどのように違うのかといった解析や、PFAS濃度と脂質異常などの疾患との関連を評価するとしています。
PFASは時間ととともに体外に排出されることから、町は5年後に再度、血液検査を実施する予定です。
吉備中央町のPFAS検出問題/住民の血液検査結果を発表【岡山】
2025年1月29日岡山のニュース