備前市の備前焼ミュージアム跡地に完成した備前市美術館が7月12日にグランドオープンします。前日の11日には開館式が行われ、地元関係者らが美術館の新たなスタートを祝いました。
JR伊部駅東隣に新築された備前市美術館。開館式には地元関係者らおよそ80人が出席。長﨑信行市長、金子賢治館長のあいさつに続き、テープカットが行われました。
12日に開館する備前市美術館は鉄筋一部鉄骨の3階建て、延べ床面積はおよそ2600平方メートル。館内には展示室が五つあり、2階の展示室では開館を記念した特別展「ピカソの陶芸―いろとかたちの冒険」が開かれます。
20世紀美術の巨匠パブロ・ピカソは65歳のときに陶芸に魅了され、その後の25年間で3千点を超える作品を残しました。特別展では女性の顔の陶器やハトを描いた皿などおよそ40点を展観します。
もう一つの特別展は「備前の現代陶芸:至極の逸品」。金重陶陽、藤原啓ら5人の人間国宝を含め、地元の備前焼作家37人が手がけた41点の作品が並びます。
ピカソの特別展は9月28日まで。備前の現代陶芸展は前期が9月28日で終了、作品を入れ替える後期は10月から12月まで行われます。
備前の芸術文化の発信、観光振興の新たな拠点として生まれ変わった備前市美術館。1階のエントランスでは人間国宝の備前焼作家・伊勢﨑淳さんが制作した巨大モニュメントがお出迎え。3階には茶室なども備えています。