総社市にある国の史跡・作山古墳の正確な規模や埋蔵品などを明らかにしようと9月1日、市の発掘調査が始まりました。これまで詳細な調査は行われてこなかっただけに、歴史ファンも注目です。
作山古墳は全長282メートル。全国10番目の大きさを誇る前方後円墳で、5世紀中ごろに造られたとされています。
ただ、大正10年に国の史跡に指定されて以降、本格的な調査は行われてきませんでした。
この日始まった市の発掘調査は、2030年度までの6年間、古墳の正確な大きさや形、埋葬品などを明らかにします。
今年度の調査箇所は前方の端と、西側側面の合わせて4カ所。このうち祭祀を行ったとされる「造り出し」の隣にある土の盛り上がり部分が注目箇所で、ここも造り出しであることが確認できれば、極めて珍しい構造だということです。
市によると、作山古墳は未盗掘の可能性が高いということで、今後の調査結果に注目が集まります。
市は今回の調査データを基に保存活用計画を策定し、観光振興などに役立てるということです。