2021年4月取材 岡山失語症友の会

 

 岡山市を中心に県内の失語症者やその家族らが集う交流会「岡山失語症友の会」の取材に行きました。近況を報告しあったり、言葉の連想ゲームをしたり・・・ただその中で、なかなか言葉が出てこないこともあります。そんな時も、話し手の「伝えたい」という気持ちと聞き手の「理解したい」と気持ちが歩み寄っている様子が感じられました。そうして互いに分かり合えたときには、小さな喜びがはじけるようでした。普段、意識していなかったものの、私たちのコミュニケーションというのは、言葉を認識するだけではなく、気持ちを感じ取っていることを学びました。

 その日、真弓さんは参加者を前に絵日記を披露しました。各テーブルに絵日記が配られると「すごい」「こんなに書けるんじゃ」と感嘆の声!こうした場が、真弓さんが絵日記を書き続けるモチベーションになっていると感じました。

 心を許せる場所だからこそ、内に抱えている悩みも知ることができました。特に働き世代の場合、仕事を続けられるかが大きな問題としてのしかかってきます。自分に置き換えて考えてみましたが、原稿が書けないと報道部での仕事はできません。他の部署に移ったとしても、電話に、メールに、会議資料など困難な場面に直面することが容易に想像できます。