かつてハンセン病患者が隔離された瀬戸内市の国立療養所長島愛生園が20日、創立90周年の節目を迎え記念式典が行われました。
長島愛生園で開かれた記念式典では、入所者を代表して自治会の中尾伸治会長が「いまだ偏見差別は絶えず、コロナ禍で感染者に対し日本社会がかつてと同じ向きに歩んでいることに心が痛む」と訴えました。長島愛生園は1930年に国の強制隔離政策の下、国内初の国立療養所として発足しました。90年の間に少なくとも3800人余りが入所。現在も130人が暮らしていますが、その平均年齢は87歳と高齢化が進み、ハンセン病差別の歴史と教訓をどう後世に伝えていくかが課題となっています。