災害時に避難所で必要な支援物資を正確に把握し、迅速に届けるシステムを開発するための実地演習が2月8日、岡山市で行われました。
「できるかもリスト」と名付けられたこのシステムは、被災者支援に取り組んでいる岡山市の民間団体「災害支援ネットワークおかやま」が開発を進めています。
システムは、まず企業などが事前に災害時に提供できる物資をリストに登録しておきます。災害が起きた際、避難所はリストから必要な物資を選択。コーディネーターを務める災害支援ネットワークおかやまが、避難所の希望と提供者をマッチングさせ、迅速に支援物資を届ける仕組みです。
この日の実地演習はシステムの効果を調べるもので、岡山市にある施設を避難所に見立てて行われました。
演習では、避難所に逃れてきた買い物客ら数人がタオルを希望。避難所の担当者がパソコンでシステムに接続し、支援物資のリストから「タオル」を選んで必要枚数を入力しました。
別室では、この情報をコーディネーターが確認。登録企業に配達を依頼すると、約15分で避難所まで届けられました。
災害支援ネットワークおかやまは、2018年の西日本豪雨の際、避難所が本当に必要とする物資を把握できず混乱した経験を踏まえ、このシステムの開発を思いついたもので、今年の梅雨のシーズンまでには完成させたいとしています。