世界最大級の水族館、大阪市の海遊館で7月14日、海の環境を守るメッセージを伝える特別企画が始まりました。この展示に倉敷市の企業が一役買っています。
海遊館では館内で5番目に大きいサンゴ礁の水槽でリニューアル工事が行われていて、今回の企画は工事中の今だけ楽しめる展示です。
スマートフォンで2次元バーコードを読み込んで壁面のマークにカメラをかざすと、世界最大のサンゴ礁・グレートバリアリーフで暮らす熱帯魚やアオウミガメ、ウツボなど10種類の海の生き物がバーチャル空間で泳ぐ様子を楽しめる仕掛けになっています。
この海の中を演出している青い壁に使われているのはブルーシート。ブルーシートの生産で国内トップシェアを誇る倉敷市の萩原工業の製品です。
今回の展示には、萩原工業が力を入れている水平リサイクルの技術が使われています。
萩原工業は使用済みのブルーシートを回収し、それを溶かした素材から不純物を取り除き、再生可能な樹脂に加工し、それを使って新たなブルーシートを製造しています。
プラスチックの海洋汚染が問題となる中、メーカーとしての環境を守る取り組みに注目した海遊館から声がかかり、今回の展示が実現したそうです。
海遊館は「サンゴ礁の華やかさを感じてもらうだけではなく、海洋保全のメッセージも伝えたい」としています。