カキ殻の肥料で栽培した酒米を使い海に沈めて熟成させた日本酒が2021年11月16日、岡山県内有数のカキの産地として知られる浅口市の漁港から引き揚げられました。
この日本酒は、浅口市の嘉美心酒造が手掛けたものです。酒米として使った朝日米は、カキ殻の肥料で育てた「里海米」で、地元浅口市の寄島漁港にあるカキ筏につるし、海中で4ヵ月間、熟成させました。
16日は嘉美心酒造の従業員が見守る中、沈めた300本の日本酒を地元の漁師が引き揚げました。1本720ミリリットルで20本を束にしています。日本酒は会社に運ばれ、ビンのまわりについた泥などの汚れがブラシなどで丁寧に落とされました。
海中で揺られながらじっくりと熟成させた日本酒は、まろやかさが増すそうで、少し黄味を帯びています。この日本酒は、寄島漁港で12月から水揚げが始まるカキを添えて、会社のオンラインショップで300セット限定で販売。嘉美心酒造では、カキの産地・浅口市寄島町名産のブランド酒に育てたいとしています。