近い将来、大量に廃棄される太陽光パネルの100%リサイクルを目指す新見ソーラーカンパニー(新見市)が、廃棄パネルを素材レベルに分別する装置を完成させ、4月16日、披露しました。
「佐久本式ソーラーパネル熱分解装置」と名付けられた機械は、幅5メートル、高さ3メートル、奥行き15メートル。新見ソーラーカンパニーの佐久本秀行社長が開発を進めてきたもので、廃棄パネルを投入すると、封止剤と呼ばれる接着剤で密閉されているパネルからガラスをはぎ取った後、過熱水蒸気で封止剤を蒸発させ、二酸化炭素を排出することなく銅線、太陽電池セル、ガラスなどがリサイクル可能な状態で抽出されます。
装置の完成で、廃棄パネルから100%再生素材で作る太陽光パネル「リボーンパネル」までの循環システム実現が大きく前進したといいます。
佐久本社長は「(業界関係者らと組織する)PVリボーン協会が岡山県内で建設を目指すリサイクル拠点・リボーンパークの実現へ大きな一歩となる」などと話しました。
またこの日、熱分解装置の最初の納入業者が、建設業の西建設(倉敷市)に決定しました。
西泰行社長は「新見で生まれた太陽光パネルの再生循環システムを〝岡山モデル〟として全国、世界に発信する一員として頑張りたい」と抱負を述べました。