新型コロナウイルスの感染拡大を受け、医療現場で需要が高まっている人工呼吸器の機能を維持する製品を埼玉県の企業が開発し、岡山県総社市の障害者施設で生産されることになりました。
この製品は、人の肺に似せた模擬肺と呼ばれる医療器具です。肺の検査などで、一時的に患者から取り外された人工呼吸器をそのままにしておくと、雑菌などで汚染されるため、この模擬肺を装着し人工呼吸器の機能を正常に保ちます。
従来のものは、プラスチック製で使用するごとに消毒するなど手間がかかっていましたが、ゴム製の使い捨てにすることで、医療機関の負担が少なくなります。
医療機器を製造・販売する埼玉県の三幸製作所が開発しました。今回、丁寧な仕事ぶりが買われ、部品を組み立て完成品に仕上げる作業が、総社市内3ヵ所の障害者就労支援事業所に委託され、1月21日、組み立て作業の様子が披露されました。
三幸製作所では、早ければ2月末から販売する予定で、年間6万個の製造を見込んでいます。