2019年度、香川県内で行われた乳がんの集団検診で、本来は精密検査が必要だった受診者192人に、診断した医師のミスで「異常なし」と通知されていたことが分かりました。

誤まった通知がされたのは、2019年5月から2020年2月までに検診を受けた、県内の30代から80代の女性192人です。
会見した自治体などからの委託を受け、検診バスを使った乳がん検診を行っている香川県総合健診協会によりますと、検診ではまずレントゲン画像を外部の医師2人に診断してもらい、どちらか1人でも5段階評価で3以上と判断すれば、再度、協会所属の医師が判断し、精密検査が必要かどうか最終判断します。
今回のミスは、最終判断を行う77歳の男性医師が、所見を入力するパソコン上の警告を無視したために起きたということです。
3月に入り、データをまとめていた協会の職員がミスに気付いたということで、異常なしとされた192人の中には「悪性が疑われる」受診者が7人いて、最長10ヵ月近く放置された人もいました。
協会では全員に謝罪した上で、現在、精密検査を依頼しています。