津波などで被災した文化財の保存・修復に向けた処理方法を学ぶワークショップが19日、高松市の香川県立ミュージアムで開かれました。

地震や豪雨など全国で自然災害が相次ぐ中、被災した文化財をどう再生していくかが課題になっています。ワークショップは、2011年の東日本大震災で被災した博物館などでつくる実行委員会が、再生に向けたノウハウを全国の博物館などに伝えようと震災翌年から開いています。香川県内での開催は初めてで、県内21の博物館などから約30人が参加しました。岩手県陸前高田市では、津波によって市立博物館など4つの施設で文化財約56万点が被災し、そのうち46万点を救出できました。現在は再生作業が進められていますが、重要なのが修復を前に資料の劣化や破損を抑える「安定化処理」です。陸前高田市立博物館では、専門的な知識を持つ学芸員のいた岩手県立博物館などの協力で、スムーズに作業が進んだそうです。